神さまのあれこれ 神さまのエロあれこれ目次 【神性喜劇】 日本編 著: 紫小町 歴史物が大好きです。特に『古事記』と『日本書紀』には以前から関心があり、今回これに基づいた小説が書けることを自分でも楽しみにしています。 紫式部の『源氏物語』や小野小町の和歌も、もちろん好きですし、西洋物…...
神さまのあれこれ 【神性喜劇】日本編Vol17 死の淵でも愛し合う 火の神を生む もっともっと人間の役に立つ子を生みたい──イザナミのそんな願いは思わぬ事態をもたらしました。 これまでイザナミの出産はずっと安産でした。陣痛は苦しいものではありましたが、生み終わって生まれた子を見ると、その苦しみも嘘のように癒えていくのでした。 ところが、ある時、そんな出産に異変が起こりました。 「あ! ...
神さまのあれこれ 【神性喜劇】日本編Vol12人間も神様もセックスが大好き なぜか満たされなくて イザナギとイザナミは,大きな八つの島と小さな六つの島を生みました。これで任務を立派に果たしたと言えるのではないでしょうか。 どの島も温暖な気候で、草や木が生い茂り、鳥や獣たちが群れています。川や海には魚があふれています。 しかし、これほどまでに生き物で満たされた豊かな土地なのに、イザナギとイザナミ...
神さまのあれこれ 【神性喜劇 】日本編Vol11 まどろみの中で 優しく添い寝をするイザナギ 今日のイザナミは少しお疲れです。八つの大きな島を生んで、旅に出てまた還ってきて、さらにもうひとつ島を生みました。九人きょうだいです。いや、ヒルコや淡島も含めると十一人になります。 これだけのことができるのも神様ならではのことです。でも、神様だって疲れてゆっくり休みたい時もあるのです。 イザナ...
神さまのあれこれ 【神性喜劇】日本編Vol10新婚旅行の行き先は アキツシマにいざ出発! イザナギとイザナミは八つの大きな島を生み終えました。 しかし、生んだだけで終わりというわけにはいきません。二人は自分たちの生んだ島がどんなふうに成長したのかを知りたくなりました。特にオオヤマトアキツシマはずいぶん大きく成長して、二人のいるオノコロ島からはその東の果ては霞んで見えません。 そこでま...
神さまのあれこれ 【神性喜劇 】日本編Vol9もう一度見つめ合って 目の中の諍い 昔の日本語でセックスを意味する「目合い(マグワイ)」とは、目と目を見交わすことです。イザナギとイザナミは、もう一度「目合い」の原点に戻ってみることにしました。 間近で目と目を見交わすと、相手の瞳の中に何かが見えてきます。 「おまえの目の中に誰かがいる。何者だろう? とても美しい男だ。」 イザナギはそうつぶ...
神さまのあれこれ 【神性喜劇】日本編Vol22 イザナギ最後のミッション 彷徨い歩くイザナギ イザナミに永遠の別れを告げたイザナギは、失意に暮れながら出雲の地を後にしました。 どこをどう歩いたのか自分でもわからないまま、気が付いたら筑紫にやって来ていました。 暗くじめじめした黄泉国に行ってきたイザナギは無意識に光を求めていたのかもしれません。 筑紫は四人の神が合体した島で、彼らの名前にはみな...
神さまのあれこれ 【神性喜劇 】日本編Vol.8セックスのSは○○のS 目隠しプレイ イザナギとイザナミは、もっともっと変わったことがやってみたくなってきました。 「目を閉じてごらん。」 イザナギの言葉にイザナミは素直に目を閉じました。 すると、目に布が巻き付けられました。 「あ?」 「イヤだったら取るよ。」 「イヤじゃないけど…、でも何をするの?」 「それはお楽しみ。」 イザナギはそう言...
神さまのあれこれ 【神性喜劇】日本編Vol21アナルの快感と最後の夫婦の営み 愛と憎しみの交わり 危機を脱したイザナギは桃の木の幹を優しくなでながら語りかけました。 「ありがとう、おかげで助かったよ。」 そして、イザナギは自分だけでなく、人間たちのためにもこんな願いを述べました。 「お前はおれを助けたように、葦原の中つ国で生きている青人草(あおひとくさ)たちが、困った目にあって悩み苦しんだ時には...
神さまのあれこれ 【神性喜劇】日本編Vol20桃娘から滴る甘い蜜 邪気を払う桃 黄泉国との境となる黄泉ひら坂には、一本の桃の木が生えていて、その木にはおいしそうな実がたわわになっていました。 イザナギはそれを見て、これこそ雷(いかづち)たちを追い払うことができるに違いないと、思いました。 桃の実は邪気を払う力があるというのを、西の大きな土地からやって来た人間から聞いたことがあったので...