ドン引きしたけど、今は二人の笑い話
大学生時代から付き合っていた男性とお別れしたばかりのころの体験です。
当時私は社会に出たての新人会社員でした。
たまたま仕事の都合で土曜日に出勤した帰り道、大好きなデパートのワイン売り場に向かって歩いていました。ワインを選び、ワインコーナーから出ようと速足で歩いていると、私の向かい側から見覚えのある男性がたくさんのお客さんの中から頭が一つだけ飛び出して私の目に入ってきました。
彼も私と同時に、あるいは私よりも前に私に気づいていたようで、互いの目が合った瞬間パッと瞬きした瞬間から懐かしい気持ちになりました。
彼は学生時代の私の同級生だったのです。
当時は互いにおつきあいをしている人がいたのですが、彼が私のことを気に入ってくれているという噂は自然に流れてきました。すっかりそんなことも忘れて何年か過ごしていたのですが、この日が二人の人生がクロスした瞬間だったのです。
互いに懐かしさもあり、名前を呼び合い、彼が私を食事に誘ってイタリアンを食べに行くことになりました。
そのお店がとても素敵なお店。パスタの味も美味しい。他愛もない近況や思い出話などをして過ごしました。さて、帰ろうかと思ったのですが彼がまだ名残惜しい様子。もう一軒のお誘いに乗りました。
二件目もとても素敵なショットバー。彼が私をエスコートする様子も、お酒を飲む姿もとても素敵で、いい人なんだな、と少し思いました。
しかし、なんといっても彼は学生時代常に女性に人気で、彼を好きな女の子から私が恋愛相談を受けたこともあるほどでした。そういう遊び人はタイプではありませんでした。
ところがお店を出てから木陰で交わしたキスがとっても上手で、ちょっといいなぁこの人、と私の心も揺らぐほどの柔らかくて素敵なキス。
でもタイプではないので帰ろうとした私ですが、彼があと少しあっていたいというので彼についていったところそこはラブホテルでした。
紳士的でとてもやさしい彼です。強引な感じはないので私も帰ろうと思えば帰れるはずです。でも、例のキスがとっても素敵だったので好奇心が高まり一度関係を持ってみたいと思いました。たった一度のまさにワンナイトラブ(笑)
いざベッドで交わしたキスもいい感じ。
セックスがどんどん進むに従い私も頭の中がクエスチョンマークでいっぱいになるほど想定外の行為をしてきます。
それはまるでAV男優がAV女優にするような激しいだけの痛いセックス。いえいえ、女性は乳首を噛まれたら痛いですし、あそこも噛まれたら痛いに決まってる。
次第にイライラした私は一言「○○君、全然気持ちよくない。」
それを耳にした彼のきょとんとした表情は今でも忘れられません。
まさか、そんなことはないだろ?と顔に書いていて、おもしろい人だなと思いました。彼は今までモテモテの人生で、それまでの彼女たちに同じようなことをしてきたのでしょう。
はっきりってそんな日本女性にもあきれている私。だから日本人男性のセックスはへたくそなんですよ。
そして個性がないセックス。キス、首筋にキス、胸をせめて、下をせめて、フェラチオを求め、正常位で入れた後二つほどの体位をとるという、定番のフルコース。顔にかけるのも、飲ませようとするのもいい迷惑なんですけど。
彼に淡々とした口調で「もし○○君が乳首を噛まれたり、あそこを噛まれたりしたら気持ちいい?女性もおんなじなんだよ。」と冷静に伝えた私。
その事実をなかなか受け入れられない彼。いったんその日はお別れしました。
一週間後、彼が私に電話をしてきてくれました。まだ二人とも携帯を持っていなかった時代です。相当労力を使って調べてくれたようです。
その時彼が言っていたのですが、彼は私に電話番号のメモを渡してくれていたようなのです。
私はそれをゴミ箱に捨てた覚えがうっすら残っているくらいで、本当に恋愛対象には考えていなかったのです。彼はそんな私からの電話をずっと待っていたようですが、いよいよ待ちきれず自分で探し当ててくれました。
そんな彼とは二年付き合い結婚し今では三人子供がいます。
私が最初ホロリとなびいてしまったのも、間違っていなかったんだなぁと思います。
今でも時々二人で思い出して笑ってしまういい思い出。もちろん、今は女性に優しい素敵なセックスで、私はいつも何度も。。。です(笑)
気持ちが変えた男の行動
大変、微笑ましいドン引きエピソードでした。
心は人を変えます。確かに、この女性は見る目があったのでしょうし、男性も芯からの勘違い男ではなかったということなのでしょう。
女が演技をすればすすほど男は勘違いをし、どんどんのぼせあがります。男だけのせいとも言えませんね。