目次
映画館に呼び出されたM女
ご主人様とのセックス
本当に男は来るのだろうか…。
美智子は郊外の大型デパートの映画館に来ていた。
普段はあまり映画館で映画を見ることはなかったが、SM掲示板で知り合ったご主人様の命令に従った。
何度かメールのやり取りを通じた関係を続けてきたが、こうして外に呼び出されるのは初めてのことだった。
もしかしたら、会うことになるかもしれない。そして、セックスまですることになったら……。
美智子は興奮と不安でもぞもぞと下腹部を揺らしてしまうのだった。
指定された時間に、指定された映画のチケットを買って席に着く。今日は花柄のワンピースにベージュのヒール。これもご主人様に指定されたものだ。
平日の夜八時。
この時間に映画館に来る人は少ないようで、大きなスクリーンに似合わず、客席は閑散としていた。それでも十人ほどの客はいるだろうか。
ホールの明かりが消え、スクリーンに映像が流れ始めた。その時、背後から男の野太い声が聞こえた。
「ミチコだね。これを今すぐ着けて」斜め後ろの席に座る男が差し出したのは、リモコン式のローターだった。
ローターに犯される快感
美智子は突然の事に戸惑ったが、ご主人様の厳しい口調に、胸がドクンと高鳴った。言われるがままに、紫色の振動部分を秘部に充てがった。
プラスチックの表面が冷たく感じたが、濡れた秘谷にヌルリと吸い込まれていった。その上からショーツを被せて、抜け出てこないようにした。
美智子の素直な行動にご主人様がニヤリと笑ったような気配がした。
中に差し込まれた器具は、すぐに無機質な振動を始めた。
ブィィィ、ブィィィ、とリズミカルな刺激を与えたかと思うと、しばらく動かない時間もあった。
ご主人様は映画のシーンに合わせてリモコンを操作しているようだ。静かなシーンではローターを止めて、大きな音が流れると振動を激しくする。
美智子はローターがご主人様の手となり、自分を愛撫していることに身を悶えさせた。それに、映画館という公共の場であることもそれに拍車を掛けた。
ローターの振動に、徐々に水音が混じってきていた。両脚が徐々に開き、自分で気持ちいい場所に誘導するほどに大胆になってくる。
「そんなに気持ちいいかい? この後セックスするからね」ご主人様の声に躰がビクビクと反応した。
(セックスって、この映画館でするの?)
美智子はショーツの上から器具を弄り回して、軽い絶頂に達した。映画本編は半ばを過ぎようとしていた頃だった。
男は立ち上がり、「男子トイレにいるからすぐ来るんだよ」と言った。
両足をだらしなく放りながら、しばらく椅子に崩れかけていたが、二分ほど経ってから映画館の男子トイレに向かった。
映画館のトイレで犯されて
誰か他の男性が用を足しているのではないかと心配したが杞憂に終わった。
一番奥の個室にご主人様が待っていた。個室に入り、鍵をかけた。
ご主人様は四〇代後半の男性で、日焼けした顔に白髪交じりの髭を蓄えた上品な方だった。
「スカートを捲くって股を広げなさい」
ご主人様の厳格な声に、躰の芯が熱く火照っている。
ショーツに抑えられたローターが振動を始めた。狭い空間ではモーター音がかなり大きく響いた。
ご主人様の手がローターを押し込んでくる。ショーツに粘着質な液が濃い模様を作り、その範囲は徐々に広がりを見せつつある。
美智子は羞恥心を越えた快感に腰を艶かしく振った。
「ミチコは本当にいやらしい女だね。ここに座ってごらん」
ご主人様はスラックスに包まれた太腿の上に美智子を誘導し、ちょうど股間が擦れる位置に座らせた。
太腿に沿って腰を前後に動かす。ローターの振動がより強く恥部を刺激した。
「はぁあ……ああぁ……はーっ……はーっ……」
ご主人様の太腿が時々上下に振動するため、思いがけない刺激が襲い美智子の理性を狂わせていく。
「イったらセックスは無しだよ。逝かないように我慢しなさい」
ご主人様の酷烈な命令は、今の美智子にとってはほとんど不可能なことだった。
「腰をもっと擦りつけるんだ。ほら、こうやって、ほらっ!」
ローターにくぐもった音が加わり、緩い淫水が漏れ出た。ご主人様の太腿に、濃い染みが広がる。
「漏らしてイっちゃったのか? じゃあ、今日はセックスは無しだな」
「フェラチオで我慢しなさい」
ご主人様の厳格な指令が下った。
美智子は黒光りする肉傘を口いっぱいに頬張り、口奉仕を行った。
ご主人様の命令により、右手はクリトリスをいじっている。喉を突く大きな棍棒に、窒息しそうな愉悦を感じていた。
口の中に青臭い精液が迸った。その白濁を言われた通り一気に飲み干した。
そして美智子の内側に潜むローターは、二人で会う時には必ず挿入してくるように言いつけられた。
映画館から映画を見終わった観客がポツリポツリと出て行く。美智子はご主人様とのセックスを想い、ショーツの冷たさを感じながら家に帰った。
▼リモコンローター・リモコンバイブ
絶対に周囲に気づかれてはいけませんが、そんな際どいところがより一層感じてしまう要因となり、お互いにい刺激になるかも知れません。