一線越えた先

一線越えた先

一線越えた先

抑え切れない欲情

セックスは相手を傷付ける行為。

大学に入り、付き合った同級生の女の子とセックスして、そんな純愛染みた事を悟った。

傷付けたくないが、もう限界だった。
哀とは小学校の時から付き合いがあり、俗に言う幼馴染みという関係だった。

リビングのローテーブルでノートを書き写す、彼女を眺めた。

肉感的な肢体、ワンピースから覗く柔らかく健康そうな肌。

幼さが残る表情は快楽にどう歪むのか?

官能に溺れる哀の姿を想像すると、ゾクゾクと本能が疼く。

「ありがとう、鴇」

閉じたノートを差し出す彼女は、恍惚とした世界から僕を現実に引き戻した。

「…家まで送るから、準備して」

立ち上がって、差し出されたそれを受け取り、”いつも通り”の口調で言ってから彼女に背中を向け、この場を離れようとした時だ。

邪魔するように弱い力で体を拘束された。

「…離れてくれないか」

香水とは違う、甘い香りが僕の嗅覚を擽っては、ジワジワと平静を崩そうとする。

「何か避けてるよね、私の事」

少し不安定な音色で問いかける。

「どうして?」

突き放そうとしても、彼女は僕が無意識に引いた一線を越えようとする。

腕を払って後ろを向くと、哀の表情は声の通り不安そうで、切なげに歪んでいた。

彼女の表情は、胸を掴まれた感覚を与えたと同時に、情欲を疼かせた。

理性が音を立てて崩れていく。

「そんなに知りたいなら教えてあげる」

僕は哀の腕を引き寄せ、薄く開く唇を自分のそれで塞いだ。

扇情を煽るキス

「んっ…!」

肉厚な唇の瑞々しい感触を味わうように、角度を変えて何度も口付ける。

それだけで、塞き止めていた何かが溢れるように、全身が歓喜に奮えた。

哀の背中を壁に押し付けて、開いたままの唇に舌を滑り込ませ、そのまま絡め取った。

咥内を潤す液体は、フレーバーウォーターにも似た仄かな甘さを感じた。

「ふっ、んっ」

舌や歯茎、歯列、口蓋と余す事なくねっとり舐め上げると、2つの唇の隙間から哀の乱れた息遣いが漏れる。

乱れただけの吐息も、彼女の唇から溢れていると思うと、甘美な物に思えた。

哀の背中に手を回し、背骨をなぞるように、肩甲骨の下から上に向かって指先を這わせ、首の付け根で止まっている、ワンピースのファスナーの取っ手を指先でジジッと下げていく。

半分まで下げたところで、哀は渾身の力を込めて僕の体を引き剥がした。

その弾みで唇も離れ、深い口付けが中断された。

「はあっ、はあっ」

浅い呼吸を繰り返して、不足した酸素を取り入れて息を整える。

“どうして?”と言おうとしたであろう、唇を手で塞いで、彼女の耳元で囁いた。

「抵抗するな」

僕の言葉と声色は哀に強く響いたのか、びくりと体を震わせたのが伝わってきた。

「いいな」

最後に念を押すように強く言って、途中までのファスナーを全て下ろし、ワンピースをストンと彼女の足元に下ろした。

暴かれるカラダ

華の刺繍が無数に施された白のブラジャーの上から、椀を裏返したような膨らみを両方同時に掌で包み、円を描くように揉んでいく。

膨らみは想像よりも柔らかく、これ以上揉み続けたら、完全に潰れてしまうのではないかと思ったが、弾力もあり、崩してもすぐ元の形に戻った。

「んっ」

鼻から抜けるような、隠った声が聞こえてきたと同時に、哀の体が強張った。

彼女を見ると、声が漏れる口元を手で押さえ、瞼を下ろして僕から顔を背けていた。

隠れていない頬は紅く、羞恥や未経験の感覚に堪えているように見えた。

柔らかさと弾力を味わっていると、硬めの布1つ挟んでも、先端に芯が入っているのが解った。

「感じるんだ、直接触られてなくても」

剥き出しの耳元に静かに囁いた。

そして、右手を胸から臍を辿らせ、ブラジャーと同じ色の下着に指先で触れる。

「淫らだね」

哀の羞恥を揺さぶる様に言い、下腹部と下着の隙間にゆっくり指先を忍ばせると、少し硬めの茂みと、唇のようにぽってりした肉壁が、僕の指先に熱を分ける。

「ッ、」

指先から彼女の体温を貰っていると、また哀の体がびくりと小さく動いたが、僕の言葉を真に受けて、拒絶は口にしなかった。

従順な彼女を視覚に刻みながら、黒いであろう茂みと共に、人差し指と薬指で肉壁を割り開き、中指で乳頭のような突起物に触れる。

「ひあぁっ…!」

尖端を指の腹で転がして弄ぶと、哀の体はびくびくと震えた。

「悪くないだろう?この感覚」

「んんっ…!」

指の隙間から、抑制できない喘ぎが溢れる。

「でも、もっと気持ち悦くしてあげる」

僕はその場に屈み、左手で哀の下着を膝までずるっと下げた。

蜜に蕩けた淫処

鮭肉色の外陰、そこに鬱蒼と茂る黒の下生え。僕の指先が開いている先には、真っ赤に充血した小さな肉芽。そして、無限の快楽を生み出す、未知の秘腔。

下着から暴かれた光景に、飢えた動物のように舌舐めずりをした。

これから、自らの怒張を挿れる事を想像しながら、妖しく光沢を放つそこに唇を近付けて、舌を滑らせた。

想像と違ってそこは無臭で、下生えが口元や鼻先にチクリと当たるが気にならなかった。

舌や唇に当たる体温と、薄めた水飴のように仄かに甘く、熱い大量の湧き水が邪念を消し去る。

更に顔を近付け舌を奥まで差し込み、下品な音を立て、溢れ出る滴りを吸い取った。

「んっ、んんっ…んっ!」

隠った嬌声。新鮮な魚のようにびくんびくんと跳ねる肢体。壊れたダムのように湧き出す、甘美な先走り。そして、舌に不規則に絡む、たらこ色の淫肉。

「こんな、はしたなく濡れて…嬉しいよ」

僕の言葉に興奮を覚えたのか、紅潮する湿地帯は、予想外の快楽に喘いでいた。

「聞かせて、哀が感じてる声」

手を伸ばして、哀の口元から手を離して動きを封じた。

「抑えないで」

強い口調で釘を刺し、収縮する蜜口に中指と薬指をゆっくり挿入していく。

「いッ、」

濡れそぼっている其処は、まだ硬く口を閉ざしていて、吸盤のように指先にぴったり吸い付いてきた。

拡がって馴染むのを待つ間、膨れている淫核を、舌先で弱く転がした。

「あぁっ、」

すると、引きつるような低い呻きから一転、高く色っぽい喘ぎに変わった。

締め付けが緩んだ隙に、止めていた指を奥に埋めていく。

最奥へ繋がる隘路の中は熱く、お湯の中に指を入れているような感覚だった。

「はあぁん、」

閉じていた蜜口は広がり、指を付け根まで飲み込んで、僕を受け入れる準備を始めた。

指でそこを広げ、そのままゆっくりと抜き差しを始めた。

「あぅっ…!」

ある場所を掠めると、哀は今までになく高い喘ぎを溢して、体を硬直させた。

一際高い声が上がった箇所を、もう一度軽く引っ掻いた。

「あぁんっ…!」

推測した場所は的中し、彼女はまた甲高い艶声を漏らした。

哀の感じる場所を確認してから、その一点を執拗に刺激して、硬い突起を口に含んで舌先で転がしたり吸ったりする。

「あぁっ!やだっ、何っ、何か変なの…」

哀は涙声で助けを請うように言う。

彼女の体は熱を集めて硬直し、潤っている蜜路もキツく収縮する。

快楽の頂点へ導くため、敏感な秘豆を、赤子のように唇で食み、中を指で弱く突く。

「やだぁっ、吸っちゃっ、突いちゃダメぇっ、…あうっ、」

声が一層甲高くなり、更に色濃く欲情を含んでは、また僕の指を締め付ける。

指先に少し力を込めて、強過ぎない力で刺激を与えた。

「ああっ!…鴇っ!…鴇!…あぁぁっ、…ッ…」

甘く悶えて僕の名前を呼ぶと、哀の体から一気に力が抜け、僕の体に体重を半分預けた。

快楽の高みまで登り詰めた、彼女の体を半ば反射的に片手で支え、奥処に埋めている指をずるっと抜いた。

「…あぁっ、」

肉壁に指先が当たると、高みに到達して鋭敏なせいか、短く喘いで四肢を痙攣させる。

指が抜けて弛緩した蜜口からは、栓を失ったように甘露がポタポタと垂れ、手に溢れる。

夢見た瞬間

「次は、これでイッて」

立ち上がり、蕩けた哀の顔を見ながら、芯を持って膨張する肉塊を取り出した。

それを前にした彼女は目を見開き、まるで凶器でも見るような眼差しを向け、一瞬息を詰まらせた。

そんな哀を視界に入れたまま、未だ露を垂らす蜜源に宛がう。

この時をどんなに夢見たか、とうとう正夢になる。

高揚を抑えながら、鈴口、亀頭冠とゆっくり奥へ咥え込ませていく。

「うっ、」

指だけではまだ拡がりが足りず、半分くらいまで飲み込んだ所で、低い呻きと共に、哀の体に緊張が走る。

全て飲み込み切れてないが、繋がっているという事実だけで、僕は幸せだった。

「最高だよ、哀の中」

その言葉を口にした瞬間、絡みが少しだけ弛んだ。

気紛れに巡ったチャンスを手にした僕は、熱棒を更に奥まで咥え込ませる。

「あぁぁん…」

性的な快感を知った哀の体は、もう緊張はなく、ただ僕が与える悦楽に身を委ねた。

最奥まで潤む淫路の滑りと、緩みに手伝ってもらいながら、根元まで埋め込んだ。

「哀、ずっとこうしたかった…好きだ」

全てが哀の奥に収まった瞬間、何とも言えない幸福感が僕を包む。

ずっとこうしてたいが、本能がそれを許さなかった。

入れるとすぐに、吐精感が僕を襲う。

「痛かったら、言って」

腰をゆっくり動かし弱く突く。

 

セックスの先に見えた物

「ううっ、…あぁっ、」

その度に、奥でキツく絡み付かれる感覚は、今の僕にとって酷く淫靡だった。

「あっ…ああっ…んぁっ」

腰の動きを速め、一定のリズムで突き上げ、熱い彼女の中で快楽を貪った。

「哀、ゴメン」

もう哀の絶頂まで待てなかった。

「あぁぁっ!」

最後にリズムを乱して強く最奥を突いた直後、すぐに抜き出して、哀のお腹に我慢していた精を吐き出した。

「はぁ、はぁ、」

欲を吐き出して冷静さが戻ると、彼女を無理に犯した罪悪感が重くのしかかる。

今まで大事に壊れ物のように扱ってきた彼女に、何て事をしたんだろうか。

何の言葉も出ないまま、後処理をするため、立ち上がってこの場を離れようとした時だ。

「私もずっと、一線踏み越えたいと思ってた」

想定外の言葉に虚を突かれた。

「私もずっと好きだよ、鴇」

喜びに満ちた声でその告白と共に、僕の腰に抱き付いた。
セックスは相手を傷付ける行為。

それと同時に、一体感という名の幸福を得る行為。


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