目次
新しい家を建てよう!
イザナギとイザナミには新しい仕事ができました。それは人間たちの世話です。
二人は人間がとても気に入ったので、人間が快適な生活を送れるように何かしてやりたいと思いました。
そんな願いを込めてセックスをしたので、次に生まれた六神は、みな住居の神様でした。
- 石土毘古神(イワツチビコノカミ)
- 石巣比売神(イワスヒメノカミ)
- 大戸日別神(オオトヒワケノカミ)
- 天之吹男神(アメノフキオノカミ)
- 大屋毘古神(オオヤビコノカミ)
- 風木津別之忍男神(カザモツワケノオシオノカミ)
イザナギとイザナミはまずはこの子たちといっしょに自分たちの新しい住まいを建ててみることにしました。
「イワツチ、ここに石を運んでくれ。」
「はい、父上。よっこらしょ、どっこいしょ。」
「イワスヒメは砂を集めて壁を作ってちょうだい。」
「はい、母上。きれいな砂を選んでいるところですわ。」
「オオトヒワケはここに大きな戸を作っておくれ。」
「わかりました。立派な飾りもつけましょう。」
「アメノフキオは屋根を葺いてね。」
「は〜い。がんばってますよ〜。」
「オオヤビコは家が完成したか点検してくれ。」
「父上、もう完璧です。地震にも雷にも耐えられます。」
「カザモツワケは風を遮る木を周りに植えてちょうだい。」
「母上、ちょうどいい木がありますよ。」
イザナギとイザナミの指示で六人の子どもたちは一生懸命働き、立派な家ができました。
「これはいい。人間たちにもこのやり方を教えてやってくれ。」六人の子どもたちはうなずくと、さっそく各地に散っていきました。
香りが誘う愛欲
イザナギとイザナミはこの新しくできた家に入りました。石でできた土台は頑丈で、壁はきらきらと光っています。屋根は趣のある茅葺きです。床や柱からは木の香りがします。
「いい香りがする。」
「本当だわ。」
二人は新しい家に充ち満ちている木や草の香りを胸一杯に吸い込みました。とてもさわやかで心地いい香りです。しかも、その心地よさが身体の芯に集まってくるのです。
「どうしてだろう。何もしていないのに、おまえを見ているだけでこんなにも。」
イザナギはイザナミの手を取って、自分のモノを握らせました。それはもう大きく堅くなって、イザナミが握るとビクンビクンと動いています。
「わたしもよ。ほら、こんなに…。」
イザナミもイザナギの手を取って自分のホトへ招きました。イザナミのホトはもうすっかり濡れて、イザナギの手が触れただけでもうヒクヒクと震えだしています。
言葉もないまま色欲にまみれるように足を大きく開き、イザナギを迎え入れるイザナミ。
「ああ…、ああ…。」
お互いの吐く息が周囲の香りと混じり合い、そこに汗の匂いも加わりました。甘いような酸っぱいような香りに包まれて、夢中になる二人。
「ああああ!」
二人はあっという間にイッてしまいました。さめやらぬ余韻に浸りながら、イザナギが言いました。
「こんなにすぐにイッてしまうなんて、どうしたことだろう。」
「はぁっ、はぁっ…、でも、すごくよかったわ。」
イザナミはまだ息を弾ませています。頬は赤く、目は潤んでいます。その顔はもっともっととせがんでいるよう。熱く燃えたぎった欲望は止まることなく揺らぎ、エロスの世界へと導くのです。
セックスやオナニーをする前、香りでリラックスすると、より快感を得られやすくなると言います。
熱を帯びたそよ風のなせるわざ
「お前の身体は子どもを生むたびにによくなる。」耳元で囁きそよ風を吹きかけるイザナギ。
イザナギの熱い息と言葉はまるで魔法のように、イザナミの耳だけでなく全身を身体を熱くさせます。イザナギはその赤く火照った耳を唇で包み込むようにくわえ、それから軽く噛みました。
「はぁん…っ…。」
耳から与えられる刺激はイザナミの身体の中心にじわじわと到達し、ジュンと染み入るような疼きを感じさせました。髪をかき上げ、うなじや背中に唇と息で愛が伝わる。二人のセックスになくてはならない情動でした。
腰が砕けそうな感覚になりほんのりと赤らんでくるイザナミの身体、愛液で溢れたホトがイザナミの硬いモノを求める快感。
「ぁっ…ああっ。」
熱を隠し持ったそよ風は、本性を現すかのように激しい興奮の渦を巻き起こしていきました。
そしてその興奮の渦を巻き起こした風から、風の神様が生まれました。
- 志那都比古神(シナツヒコノカミ)です。
押し寄せる波・飛び散る潮
乳首を舌先でなめ、イザナミの身体やホトをまさぐるイザナギの指。イザナミは歓喜の波が押し寄せてくるのを感じました。その波を超えると、もどかしさの渦の中に引き込まれていきます。そしてまた、いっそう大きな波がやってきます。
イザナギが指を入れなぞるように動かしていると、イザナミのお腹のあたりにザラついた部分を見つけました。
「ああ〜っっ!!!」
激しい声をあげたイザナミを見て、イザナギはそのザラついたところが気持ちいいのだろうと気づきます。そして痺れるような興奮を覚え、夢中で刺激しました。
ぷっくりと膨れ上がり、入江に満ちてくる潮。その部分を押し込むように刺激すると、イザナミのホトから潮が溢れ出しました。まるで、波が激しく飛び散ったかのよう。
「あぁ!くる…わ…もうダメ…よ。も…っとぉ!」
イザナミから飛び出した潮は床に水たまりを作り、そこからも海の神が生まれました。
- 大綿津見神(オオワタツミノカミ)です。
そして、イザナギの艶美な入江に飲み込まれるように、差し込まれた大きくたくましい巨艦。激しくうねるように波打つ腰。絶頂へと向かう嵐に備えるように二人はしっかりと抱きしめあい、これまでにない荒々しいセックスをしたのです。
「あああああ!」
そして、凪が訪れました。こうして海の神を生んだ後も、二人はたくさんの神様を生んでいきました。
それから水戸(みなと)の神様を生みました。男女の双子です。
- 速秋津日子神(ハヤアキツヒコノカミ)
- 速秋津比売神(ハヤアキツヒメノカミ)
国生みは終わりましたが、二人の神生みはまだまだ終わりません。
【神 性 喜劇】 日本編 Vol.13
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