【処女ビッチ物語】キミの事は好き、嫌い。vol.2

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【処女ビッチ物語】キミの事は好き、嫌い。

卒業すべきは童貞よりも学校

「今日はこんな感じのエッチがしたいな!」

「……黙れ処女ビッチ」

「あはは!そんなキミは童貞だけどね」

天川からエロ本を渡された。

天川と悪海は同い年で、どちらも高校生で別クラスである。

周囲からの目線が痛い。え、あいつらそういう仲なの?という誤解の眼差しが痛い。悪海は耐え切れず、目線を窓の外にやる。本当はこの場から逃げ出したいが、天川がいる以上、それは不可能だ。

現に天川は逃がさないと言わんばかりに、窓側の一番後ろの席である悪海の逃げ場を塞ぐように、悪海の右側に一歩置いた所に立って発言してエロ本を渡してきた。

この場から逃げようと席を立ったら、即天川に腕を捕まれるんだろう。それは避けたい事だ。陰キャラの悪海にそれは辛い、周囲からの目が辛い。恐るべし清楚系優等生である。

とりあえず場所を変えよう。TPO、時と場と場合による、だ。教室でしかも時間的にこういう話はアウトだ。午後4時頃にエッチの話を、教室ではダメだ。この女、俺をハメやがったなと、悪海は心中で舌打ち一つと軽く暴言を吐いた。

「……とりあえず、場所を変えようか」

「えー!悪海くんが言ったんじゃん!アタックするなら〜って!」

「声がでかい!」

悪海への軽蔑の眼差しが強まった。

アイツ天川さんを脅してるのか?清楚系優等生な天川さんに無理矢理性行為をし、無理矢理調教し、あんな発言をさせたのか?という小声も、少し聞こえた。

全くもって逆である。寧ろそれをされているのは自分だ。

季節は受験シーズン。2月。二人は高校3年生で、後1か月で卒業し、進学するか就職するかだ。後1か月と言わず、今すぐ卒業したい気分だった。ちなみに童貞の方では無く、学校の方だ。疲れからか、つまらないギャグが悪海の中で浮かんだ。

こうして二人は、天川はご機嫌なまま、悪海は周囲からの軽蔑の眼差しを受けつつ、天川の家へと向かった。

何故官能小説を読まなければならない?

「あ……っ、そん……っ、なぁ……っ!どうし、て、そんな、こんなぁ……」

「……ほぉうら、見てごらん?どんどん濡れてきているよ?」

男の性器が、女の中を犯す。女の中は気持ちよさから本能から、男の性器を強く包む。キュウッ、と、いい具合に締まる。女の愛液はどんどん溢れ出てくる。

男が感嘆の声を漏らす。ああ……いい締まり具合だなぁ、と。男の吐息は熱を帯びていた。

女は涙を一筋流す。なんで、こんな、気持ちよくなりたくないのに、気持ちいいの?訳が分からない、と、混乱からの涙だ。軽く容量を超えている。

男はそんな女の涙を人差し指で救うと、口を開いた。

「委ねてごらん?」

「や、だ、何、に?」

「快感に。気持ちよさに。全てを僕に委ねるなら、今以上に気持ちよくしてあげるよ?」

「い、や、だ……っアアッ!」

「そう、それは……っ、残念だよ……ッ!」

男のモノがより一層激しく女の中を貫く。中を好き勝手に、激しく突かれ暴かれ、女は何も考えられなくなっていく。

男の理性も限界で、次第に本能に襲われ、本来の獣の姿へと戻ってきつつある。

同じ快感しか与えないと、人間は簡単に慣れてしまう。

男は一旦突くのを止めた。女は不思議そうに物足りなそうに、熱を帯びた目で男を見つめた。

挿入したまま、男の手が女のクリトリスを撫でる。

「ァアンッ!」

感じたくないのに、感じてしまう。より一層女のカラダが跳ねた。その全ては快感に溺れていた。足も、腕も、背中も、全てが快感から跳ねた。カオも赤く火照り、完璧にメスのカオになっていた。

「イヤッ!ァ、ア、ンッ!感じたく、ない、の、にィイ……ッ!」

「イイ顔、だ、ねッ……!」

挿入部分がより一層キツク締まる。指でクリトリスを夢中に思うがまま激しく愛撫していると、女はかなり感じていた。

女は、そのまま軽くイッた。男の方も油断していると直ぐ果ててしまいそうだ。

「あっ……、んっ……」

イっているからか、女のカラダはびくびくと痙攣している。カオも満足そうに、幸せそうにしている。男の方はそんな女をただ眺めていた。

「キミのお陰で何か分かったかもしれない」

「え……何、が、ァンッ!」

男は右手でクリトリスへの愛撫を続けながら、左手で女の右胸を優しく揉んだ。

撫でまわすようにゆっくりと、たまに乳首をピンッ!と弾いてやった。それをクリトリスにも同様にしてみせる。

すると女はまた快楽から喘ぎ始めた。

「ァアアアッ……!!」

最初の気持ち悪さはどこへやら、女は完璧に快感に支配された。もう気持ちよさに抗う事はできない。

クリトリスへの愛撫がきいているのか、女はまたイッた。

「さてと、もういいかな」

「え、何が、アアアッ!!」

男が律動を始めた。それは深く強いモノで、女は何も考えられなくなっていた。ただ喘ぐ事しかできない。

パンっ!パンっ!と、水音が部屋に鳴り響く。

男も気持ちよさから少し小さく喘いだ。女の耳元に囁く。

「イクよ……?」

「え、や、ぁ、アアアッ……!!」

先程のが軽く思えるかのような深く激しい突き。パンパンパンパンッ!!と、イヤラシイ水音がより一層多く鳴り響いた。

「あっ、あ、あ、アアアッ……!!」

「ッ……!!」

気が付いたら、男は女のナカに出していた。男は、女のナカで果てていた。

女はそれに気付き、顔が青ざめた。妊娠したらどうしようと絶望に襲われていく。

「……ねえ」

「……、何……?」

「……今、付き合っている人はいる?」

「い、ない、けど……?」

「そう。良かった……」

事後、繋がったまま、男は女に安堵したように言った。

「僕と、付き合ってほしい。」

「却下」

「え、なんで!」

「僕たちは高校生だ。こんな事はしない、無責任で不誠実だ。」

「相変わらず真面目だな〜、悪海くんは。面白いからいいじゃん。」

ま、そういうトコロなんだけどね。その天川の発言を、悪海は無視した。

「だいたいなんで女の部屋で、エロ本の中の官能小説など読まなきゃならないんだよ。」悪海は軽く眩暈がした。

ビッチは苦手だ

「どうしたら、貴方は私を好きになるの?」

「俺、処女ビッチが嫌いなんだよね」

「じゃあただのビッチになればいいんでしょう?」

「そういう問題じゃない」

悪海は天川が苦手だ。この女が苦手だ。この女は、自分に好意を真っすぐに、全部全力で向けてくるから。

とりあえず今日はなんとか行為をせずに済みそうだ。それにどこか安著している自分がいる。

そういえば、自分は何故処女ビッチが嫌いなんだっけ。その理由が分からない。

テーブルにある、天川に出された好物のお菓子が、喉を通りにくい。

「……悪海くんって、私が好きなんじゃないの?」

「はぁ!?」

「私といる時だけなんか違うし?」

「図に乗るなよ処女ビッチ」

「お褒め頂き光栄です童貞さん」

語尾におんぷマークが付きそうな勢いで天川は言う。

やっぱりこの女は苦手だ。ビッチでもビッチでなくても…。

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