【BL官能小説】友達と恋人 Vol.1

友達と恋人vol.3

突然の告白

最後に煌太とセックスしてから数ヶ月経ったある日、出張先から帰ってきた美雨は、帰宅せず煌太の家に向かっていた。

いつか貰った合鍵を使い、美雨はそっとドアを開けて中に入った。リビングと玄関は真っ暗だったが、光が漏れている部屋が1つだけあった。

(部屋に居るんだ)

彼女は靴を脱ぎ、壁伝いで室内に足を踏み入れていく。

「――ッ、はぁっ、」

中から聞こえてくる、乱れた呼吸と何かが軋む音が、ドアノブを下げようとする美雨の手を止めた。

(え…?)

それらの音が何を意味するか、美雨はすぐに理解した。

あの煌太に限ってそんな事実がある訳がない。そう信じながらも、彼女はドアノブを下げて扉を開けた。

煌太

そう呼ぶつもりだったのに、美雨は目の前の光景に驚き過ぎて、声が出なかった。

彼女の視界には、上半身裸の煌太ともう1人、彼の下に全裸でベッドに組み敷かれている人物が居た。しかし、彼女が驚いたのはそれだけじゃなかった。

乳房もなければ、柔らかそうな肌も無かった。それらの代わりにあったのは全体的に筋肉質な肌と、股間でしっかり上を向いた赤黒い勃起物。

そう、煌太がベッドに組み敷いていたのは見知らぬ女ではなく、中学の頃から想いが通じ合った蓮夜だった。

「美雨…」

部屋の前で立ち尽くす彼女を前に、煌太は美雨の名前を口にするしかできなかった。

煌太が美雨以外の人間とセックスしていたというだけでも衝撃なのに、しかもその相手が女ではなく男という現実。

「…嘘でしょ、煌太」

突き付けられた光景に、彼女がやっと口にできたのはその言葉だった。

「ねえ、嘘だって言ってよ…!」

涙混じりに言われた訴えに、彼は蓮夜の体をベッドの掛け布団で覆って隠すと、何も言わないまま美雨の目の前に立ち上がった。

何をするつもりだろうか。彼女がそう疑問に思っていると、煌太は何故か美雨の足元に膝と額を着け、床に向かって言った。

「頼む。オレと別れて欲しい」

プライドの高い煌太が土下座までして、こんなくだらない事を頼むなんて。彼と何年も付き合いを共にして、彼のこんな姿は見た事なかった。

(彼の為ならこんな醜態も曝せるんだ)

煌太の言動にショックを受けたと同時に、煌太の蓮夜への気持ちが本気だと解らされた。それでも、まだ美雨の中で煌太と別れるという選択肢は浮かばなかった。

「だったら、今ここで、彼の前で私とセックスしてよ。そしたら、別れてあげる」

頭を下げたままの煌太の後頭部に、美雨は強い口調で言い放った。

セックスは2人きりで、夜になりベッドでする。シャワーを浴びて裸になってキスして慣らして、挿入、後処理の順に進める。

世にある一般的な決まり事のセックスしかしない、彼には受け入れられない条件だと思った。

だが、煌太の言動は美雨の予想に反していた。

「本当に、それで別れてくれるんだな」

「えっ、」

彼女が何か反応する前に彼は頭を上げて立ち上がると、美雨の体をドアに張り付け、細い首筋に唇を這わせた。手持無沙汰だった煌太の両手は、美雨が着ているブラウスを捲り上げた。そして、ブラウスと同じ真っ白のブラジャーの上から、彼の手とほぼ同じ大きさの膨らみを鷲掴みにする。

左右違う方向に下から円を描くように動かしながら、指先に力を入れて揉みしだく。いつもより強い力加減で、乳房に鈍い痺れが走ったが、痛覚を刺激しなかった。

痛くない力で柔らかな膨らみを弄ばれると、氷が溶け出したように、先程まで大人しかった美雨の最奥が、ジワリジワリと熱を持って疼き出した。最奥に繋がる結合部を覆う陰唇が、火照って膨張して美雨のパンティーを押し上げる。

膨らみを愛撫する煌太を尻目に、美雨はベッドに居る蓮夜に視線を向けた。その先に見えた彼は、切なそうな辛そうな苦悶の表情で煌太の後姿を見ていた。

そんな彼を見て、美雨はふと妙案を思い付いた。

「貴方も入れてあげる」

彼女は、ベッドで脚を広げて座る蓮夜に向かって言った。両手に渾身の力を込めて煌太の体を押し返して捲り上がったブラウスを直すと、美雨は蓮夜が居るベッドの前まで行った。

そして、白のブラウスにキャミソール、黒のパンツと1つずつ身に付けている衣類を脱ぎ、レースやフリルが至る部分にあしらわれた純白のブラジャーとパンティーを身に付けただけの姿になった。

証明

扇情を煽る姿のまま、美雨はベッドに上がって猫の伸びのような格好になると、下を向きかけている蓮夜の一物を口一杯に咥え込んだ。唾液で満たした舌と、リップグロスで潤う唇を滑らせる。

潤いと滑りを持つそれらを、陰茎に浮き出た血管や亀頭冠に滑らせたり優しく擦ったりすると、生気を取り戻したように彼のぶらさがりに再び強固な芯を孕ます。

「はっ…ぁっ、」

この部屋に入る時に聞いた、乱れた呼吸が頭上から降ってきて、美雨の頭頂部を熱く湿らせた。彼女の愛撫を受けて血流が良くなり、芯を孕ませた陰茎がピクピクと痙攣した。

(ほら、やっぱり貴方も女が好きなんじゃない)

口が塞がっていて言葉を発せられない代わりに、美雨は目を細めて心中で呟いた。しかし、異性の熱情を欲しているのは目の前の蓮夜だけではなかった。

煌太の愛撫と蓮夜の昂りが美雨に、セックスで最愛の彼に突き上げられる悦楽を思い出させた。

淫らな想像は、陰唇は更に膨張し、Tバックの細い布地からはみ出した。すると、その奥に隠れていた秘処と、その上の小さな陰核に食い込んだ。

「ふうんっ、」

腹部を動かして小さく身動ぐだけでも、程好い硬さの滑らかなTバックが深く食い込んで、2つの性感帯を同時に刺激する。サーモンピンクの割れ目の中にピッタリ張り付いた細い布地に、秘口から滴り出た愛液がじんわりとシミを作る。そして、熱を持ったままヒクヒクと収縮する。

「触って煌太、私のココ、」

天井に向かってそそり立つ蓮夜の熱を咥内から出し、煌太に顔だけ向けて露骨に誘いの言葉を投げ付けると、Tバックのシミを作っている部分を指先で押さえたまま、その部分を彼に見せ付けるように腰を高く上げた。

"別れたいでしょ?"

そう訴えかけるように美雨が目を大きく見開くと、煌太は眉間に皺を寄せて険しい顔をしながらも、ゆっくり近付いて2人と同様にベッドに上がると、彼女の手を布地から退けた。

そして、Tバックを臀部の下まで引き下げると、下から手を回し、美雨が指で押さえていた部分に直接、中指と薬指を突き立てた。

爪先、第1関節、第2関節と煌太は指先をゆっくりと膣内に侵入させていく。待ち遠しかったと言いたげに、しっとり湿って程好く弛緩するそこは、指2本分の質量を容易に受け入れた。

「ああんっ…!」

煌太の指先は美雨を焦らす事なく、彼女が悦ぶ場所を直ぐに探し当てては撫でるように触る。美雨の唇からは色っぽい喘ぎが漏れた。だらしなく唇を薄く開け、酔っ払ったみたいに目も座り、固かった表情がとろんと甘く蕩ける。腰や臀部からも力が抜け、背中の傾斜もゆるやかになった。

「あんっ、そこっ…もっと、突いてぇ、」

より深い恍惚とした溶けるような感覚を求め、美雨は喘ぎ混じりに煌太に懇願した。すると、彼は指の腹ではなく、短く切り揃えた爪で弱く掠めた。

「あぁぁっ、気持ち悦いっ…あうっ、」

背中を弓なりにしならせ、悶えてしまう濃蜜な感覚に、美雨は自我を失いそうになった。

(ダメ、まだ)

煌太の与える悦楽に抗うように、美雨は自らの唾液がベットリ付いている蓮夜の陽物を、何かの取っ手の如く5本の指でぎゅっと握った。少し弛んでいる皮をピチッと張らせるように、ゆっくりと上下に擦り上げる。

「ぁっ、」

握り方、擦る速さに力加減。蓮夜に強烈な官能を与える条件が合致したのか、吐息ではなく今度は微かに喘ぎが漏れた。呼気に混じったようなそれは、必死に理性を繋いで欲情を抑えているように美雨には思えた。

(人間は、異性を欲するように出来てるの)

心中で、自分が正しいと言い聞かせるようにそう呟きながら、彼女は手を止めないまま蓮夜を見上げた。すると、彼は美雨の頭ではなく、真っ直ぐ前を向いていた。

何を見ているのかと思い、そのまま蓮夜の視線を辿ると、美雨の後ろに居る煌太に辿り着いた。

そんな煌太も蓮夜と同じで真正面を向いていて、彼らはお互いを見詰め合っている状況だった。彼らにとって美雨の存在など、眼中に入っていなかった。

触れて触れられているのは美雨なのに、当の彼女はもう蚊帳の外状態。その状況は、美雨にとって屈辱でしかなかった。

蚊帳の外

「煌太、入れて、」

何とか自我を保ちながら、彼女は手中に収めている蓮夜の昂りを見たまま理性を総動員させて乞う。すると、彼の返事の代わりに衣擦れの音が後ろから聞こえてきた。

そしてすぐに、熱くて硬いものが、美雨の臀部の割れ目を伝って蜜源と化したぬるぬるの結合部に宛がわれた。

「ぁぁんっ、」

煌太は腰をゆっくり進め、肉厚の尖端で周りの濡れ肉を掻き分ける。丁寧な腰遣いとかけ離れた、獰猛な彼の肉棒に犯される感覚は、美雨の欲求を満たしていく。

煌太自身が奥深く侵入する程に、入り口や周りの蜜壁が異物に絡み付いて、熱い痺れにも似た甘美な感覚を彼女に与える。再び傾斜を描く背中や立てている脚が、小刻みに振るえる。

「ひぁぁっ…!」

彼の熱い塊は、煌太にも美雨にも苦痛を与えず、彼女の最奥に到達した。そしてそのまま、彼は美雨の腰を固定して彼女の体を抱き寄せる。

絡んでいた彼女の中はすぐに煌太の形に馴染み、煌太を窮屈さから解放した。その瞬間を敏感な自身で感じ取った煌太は、ゆるゆると腰を動かし出した。鈴口が、美雨の子宮口をリズム良く突き上げる。

「あっ、あっ…はぁんっ」

彼の動きに合わせて、彼女の唇から短い喘ぎが零れ出す。
偶然か意図的か、美雨が1番悦楽を得られる場所を外さない突き上げを堪能していると、彼女の頬に熱く粘着質な液体が不意にかけられた。

それが蓮夜の精液で彼が射精したんだと、美雨はすぐに理解した。

「はぁぁんっ…!」

グリュっと、音を立てて煌太自身が彼女の膣壁で擦れて、また違う場所を刺激した。それもまた、美雨に甘美な痺れをもたらし、彼女を悦楽の頂点へ導こうとする。

しかし、顔を上げた瞬間にそれは叶わなかった。

彼女が見上げた先には、貪るように唇を重ねている煌太と蓮夜が居た。

美雨の心身から、昂っていた欲情が抜けていき、気持ちが急降下する。

蓮夜を交えた煌太とのセックスを終え、美雨は身なりを整え、彼らを見て言った。

「…ホモとか本当にあり得ない」

美雨は汚い物でも見るような目を向け、彼らに吐き捨てるように言った。そして、持っていた合鍵を叩き付けるようにその辺に放り投げて、煌太の部屋を後にした。

美雨の目から熱い滴が頬を伝うのは、彼女しか知らない事実だった。

(終)

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